mamoru



<作品紹介>

捨てようと思って、くしゃっと縮めたサランラップが、元へ戻ろうとかすかな音をたてているのを聞いた。 もう10年近くも前のことだ。なんてことはない音、でも気になって録音して、他の音に混ぜたりしていた。

もともとそういう他愛もない日用品が発する音を「使って」作品を作っていたのだけど、 耳を傾けるうちに「そのこと自体」を作品にしたいと思い、etudeを書きはじめた。 1年程前にサランラップを小さなアクリルキューブにおしこみ、宝石箱に収めた。 他にもヘッドフォンのようにしてみたり、ガラス瓶に詰めたり、ライトボックスにおいてみたり。 これがetude no.12。

音を通して「日常」を読み替え、そのアイデアをいろいろな形にして伝える、 アイデアを誰かとシェアすることで、そこに予想だにしない新しい価値の可能性、人との関係が生まれる事もある、 そんな練習曲、etude for everyday objects。

今回のイベントでは、オーストリア、オランダでの滞在制作 (個展、パフォーマンス、ワークショップなど)の様子や現地で制作したetude作品を紹介したり、 パフォーマンスを通して実際にetude体験をしてもらえればと思っています。

*「etude」:練習曲。音楽ではアイデアを体現する小品の意味もあり、 ひとつのジャン ルとして成立し、重要な作品も多い。


<作家紹介>

mamoru サウンドアーティスト
http://www.afewnotes.com

77年生まれ。01年City University of New York を卒業後、自作の音具、音響機材を用いた作品を国内外で発表。 03 年に和泉シティプラザ(大阪)より委嘱され、常設パブリックサウンドアート「procedure 22:05」を制作。 06年にアルメニア国立美術館にて大規模なサウンドインスタレーション「in-visible-room」を発表。 07-08年にか けて「おとづれ」と題したサウンドパフォーマンスを東京、大阪、横浜、モントリオールなどで行う。

最近では日用品が発するシンプルな音を作品化していくetudeシリーズを主に展開。 同シリーズはこれまでにLa Chambre Blanche(ケベック)、Museum Quartier(ウィーン)での個展、 B-312(モントリオール)、Sheltema(レイデン)、Klangraum Krems(クレムス)、 MUMOK(ウィーン近代美術館)でのパフォーマンス、その他にRhode Island School of Design、 Laval Universityにてレクチャー、BORG(クレムス)では音楽高校にてワークショップを行うなど 多様な形で実現されている。

展示風景etude for everyday objects - 展示風景はこちらよりご覧頂けます。